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Wednesday, January 17, 2024

工事による地盤の変化をリアルタイムで察知、応用地質が開発 - ITpro

全1067文字

 応用地質は地盤の硬さを振動からリアルタイムで推定するシステム「GeoTracker4D(ジオトラッカーフォーディー)」を開発した。シールドトンネルなど地下での工事による地盤の変化を見える化する。具体的な使用方法などのコンサルティングを含め、システムを使ったサービスの提供を開始した。

応用地質が開発したシステム「GeoTracker4D」の適用イメージ。左が受振器(デバイスとして一体化)の配置例、右が測定したS波速度の3次元モデル(出所:応用地質)

応用地質が開発したシステム「GeoTracker4D」の適用イメージ。左が受振器(デバイスとして一体化)の配置例、右が測定したS波速度の3次元モデル(出所:応用地質)

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複数の機器をパッケージ化したデバイスの例。受振器を接続したMcSEIS-AT、LTEを使用する通信機器、ソーラーパネルなどの電源を含む(出所:応用地質)

複数の機器をパッケージ化したデバイスの例。受振器を接続したMcSEIS-AT、LTEを使用する通信機器、ソーラーパネルなどの電源を含む(出所:応用地質)

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 GeoTracker4Dでは地表面の複数箇所に設置した検査装置「McSEIS(マックサイス)-AT」で地盤を伝わるS波速度を求める。地盤の硬さによってS波速度は変わるので、S波速度から地盤の硬さを推定できる。施工前と施工中のS波速度の違いを3次元(3D)モデルに表示することで、工事が地盤に及ぼす影響を可視化する。

 デバイスで測定したデータはクラウド上に送信され、リアルタイムで変化を把握できる。地盤の異常を即座に検知することで、事故を未然に防ぐ。適用箇所はトンネル掘削中の地盤の他、盛り土や斜面の内部などを想定する。

 地下で工事する場合、施工箇所周辺の地盤の変化が地表面に顕在化するまで時間がかかることも少なくない。応用地質社会インフラ事業部技術部の山内政也部長代理は「例えば、トンネル掘削中に地盤の変化が生じても、開発したシステムを使えば切り刃の状況を確認するなど素早いアクションに移せる」と話す。

 S波速度はデバイスを設置する地表面の状態にほとんど影響を受けずに測定できる。軟らかい土の上でも硬いアスファルトの上でも測定可能だ。また、デバイスは小さいので建物が多い都市部でも設置しやすい。

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