2023年12月14日13時30分
国立研究開発法人の物質・材料研究機構と日本ロレアル(東京)は14日までに、湿気にさらされると形状記憶機能を発揮するポリマー材料を開発したと発表した。雨の日にもヘアスタイルをキープできる新たな整髪料への応用が期待できるという。論文は独科学誌アドバンスト・マテリアルズ・インターフェイシズに掲載された。
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毛髪は雨の日や発汗時など湿度の高い環境下だと、内部のたんぱく質同士の結合が切れて形状が変化するため、ヘアスタイルが崩れやすくなる。従来のヘアスプレーやジェルなどは毛髪をコーティングしようとするが、完全には湿気を遮断できず、髪の質感が損なわれるなどの課題があった。
物材機構の宇都甲一郎研究員らは、湿度が高くなると形状記憶機能を発揮する合成樹脂の一種「ポリビニルアルコール」(PVA)に着目。しかし、PVAだけでは湿度が高くなり過ぎると水を吸って膨らんでしまい、形状記憶機能が失われてしまった。
そこで、天然植物由来のセルロース微結晶(CM)と組み合わせた新素材を開発。CMが水分子の浸入を防ぎ、形状記憶機能を維持できることが分かった。ヘアアイロンでカールさせた毛髪に塗布したところ、何も付けない毛髪は湿気で広がるのに対し、新素材を塗布した毛髪は元の形状に戻ろうとした。
宇都さんは「セルロースは天然高分子で資源も豊富。洗い流しても環境負荷は小さい」と説明。形状記憶機能の向上など実用化に向けた研究を進めるという。
からの記事と詳細 ( すごい湿気でも髪形キープ 新素材、整髪料など応用も―物材機構など - 時事通信ニュース )
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