【プレスリリース】発表日:2023年10月25日
数理最適化技術を応用した業務改革を実現する生産計画システムの開発について
日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)と日鉄ソリューションズ株式会社(以下、NSSOL)は、数理最適化技術を応用した、製鋼工程における生産計画を高速立案する出鋼スケジューリングシステム(以下、本システム)を共同で開発し、日本製鉄東日本製鉄所君津地区で本格運用を開始しました。
日本製鉄は、中長期経営計画で掲げているデジタルトランスフォーメーション戦略における「生産計画DX」の一環として、生産計画業務の一元化・迅速化を推進しています。鉄鋼業の生産プロセス(※1)の中でも基幹となる製鋼工程は、膨大な選択肢の中から最適な計画を導き出す必要があり、これまで熟練技能者が週次で多大な時間をかけて計画を作成していました。今回開発した本システムは、熟練技能者と同等以上の週次計画案を、数秒から数分という短時間で導き出すことが可能です。これによって、従来、数時間かけて立案していた業務に対して圧倒的に短時間で計画案を作成するとともに、週次計画担当者が後続業務の担当者と連携、計画評価・修正を行うことで、品質・コスト・納期を総合的に満足する計画を作成することが可能な仕組みを実現しました(図1)。
*図は添付の関連資料を参照
従来、週次計画業務では、熟練技能者が暗黙知をベースに、実明細(スラブ1本)単位に試行錯誤しながら計画を立案していました。週次計画は、組合せ最適化問題の一種であり、単純に計算すると10の300乗といった選択肢の中から最適な計画を立案する必要があります。また、受注動向や設備稼働計画などにより最適な計画の条件は様々に変化します。このような課題に対し、本システムでは、以下の業務改革を実現しています。
(1)熟練者の暗黙知をデータや条件として形式知化し、膨大な選択肢から最適な計画を選び出すため、数理最適化技術を応用したアルゴリズムを構築することで、計画時間を70%削減しました。
(2)前提条件を様々に変更した複数の計画案を作成し、計画担当者の計画評価・修正・最終計画の確定といった意思決定の時間を確保、業務の質を向上させました。
(3)短時間での計画策定が可能な特性を活かし、下流工程への影響評価、業務前提変化時の迅速な再スケジューリング対応などの業務の高度化を実現しました。
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
図
https://release.nikkei.co.jp/attach/663691/01_202310251535.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/663691/02_202310251535.pdf
からの記事と詳細 ( 日本製鉄と日鉄ソリューションズ、数理最適化技術を応用した業務改革を ... - 日本経済新聞 )
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