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Sunday, May 29, 2022

拡張する脳:第1部 広がる医療応用/1 「完全閉じ込め」の不安 ALS男性、新技術待望 - 毎日新聞

ALS患者の海田孝史さん(仮名、手前)。脳血流で「イエス」「ノー」の意思を判定する装置を付けて練習していた=4月
ALS患者の海田孝史さん(仮名、手前)。脳血流で「イエス」「ノー」の意思を判定する装置を付けて練習していた=4月

 脳と機械をつないで機能的に連動させる技術「ブレーン・マシン・インターフェース」(BMI)の発展が目覚ましい。念じるだけで機器の操作や文字入力ができるなど、SFの世界で語られていた技術が最近、一気に実用化しつつある。新連載「拡張する脳」の第1部では、BMIが医療に応用され始めている現状を報告する。

 東京都内のマンションの一室。ベッドで横たわる男性は、額に黒い帯状の装置を巻いていた。「お名前は海田さんでよろしいですか?」。周囲が固唾(かたず)をのんで見守る中、約30秒後に機械の音声が呼びかけに答えた。「イエス、イエス」

 全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病「筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)」(ALS)を患う海田孝史さん(36)=仮名=は4月21日、脳の血流状態で「イエス」「ノー」を伝える意思伝達装置「新心語(しんこころがた)り」の練習を自宅で受けていた。

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