兵庫県尼崎市の陶芸家、和田桐山(とうざん)さん(72)の新作個展が24日から、大阪市中央区の高島屋大阪店美術画廊で開かれる。陶芸家の長男として生まれ、半世紀、作陶に取り組んできた。近年は、仏像や仏画を加飾するために始まった伝統技法「截金(きりかね)」を焼き物に応用する独自の技を確立。本展では茶器や花入れ、皿などを展示する。
尼崎藩主に仕えた外科医の子孫である桐山さんの曽祖父が1901年に西宮市で開窯した。祖父が10年、尼崎市東桜木町に窯を移して「琴浦窯」と命名、陶名を「桐山」とした。当時は近代化の新事業で財を成した企業人が阪神間に住み、多くが茶道をたしなんでいたことから茶器の需要があったという。京焼の流れをくむ色絵付けを主に手がけてきた。
現在の桐山さんは4代目。当初は親の代から続く、名品にならった器を作っていたが、「今後は自分らしいものを作らないと見向きもされなくなる」と決意。4代目を襲名した96年前後から本格的に試行錯誤を始めた。
たどり着いたのが、超極細に切った金箔(きんぱく)で文様を作りだす截金だった。それだけでも高度な技術だが、焼き物に応用した前例はなかった。「釉薬(ゆうやく)でうまく閉じ込めることができるまで5年かかりました」。狙い通りの作品ができるようになったのはほんの数年前。本展の出品作は、「コロナ禍によって『信じた道を進もう』と集中力を高めることができた」と手応えを語る。
桐山さんは、截金の魅力を「絵筆では出せない線が出る」と力を込める。「截金を施す他の工芸作品との違いは『余白の美』。これは琴浦窯の出発点である茶の世界に通じます。たくさんの批判も受けましたが、挑戦を続けてきたからこそライフワークに到達できた。それは、自由な尼崎だったから可能だったと思います」
30日まで。入場無料。問い合わせは同店(06・6631・1101)。【岸桂子】
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June 22, 2020 at 10:01AM
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「截金」応用し磨いた独自の技法 兵庫の陶芸家・和田桐山さん5年かけ納得の作品 - 毎日新聞 - 毎日新聞
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