日本の１５歳「読解力」、過去最高３位に…コロナ禍で休校期間が ... - 読売新聞オンライン

　経済協力開発機構（ＯＥＣＤ）は５日、８１か国・地域の１５歳計約６９万人を対象に２０２２年に実施した「国際学習到達度調査（ ＰＩＳＡ （ ピザ ） ）」の結果を公表した。日本の「読解力」は過去最高の３位で前回１８年調査の１５位から大幅に順位を上げた。「科学的応用力」は２位、「数学的応用力」は５位と上位を維持した。

　調査は新型コロナウイルスの影響で１年延期され、日本では昨年６～８月に実施された。無作為で抽出された１８３校の高校１年生約６０００人が参加した。

　前回３分野で１位だった中国（北京、上海、江蘇、浙江）はコロナの影響で参加を見送り、ロシアとベラルーシは参加権利が与えられなかった。シンガポールが３分野で１位を占めた。

　日本の読解力の得点は５１６点でＯＥＣＤ平均を４０点上回り、前回よりも１２点上がった。前回６位だった「数学的応用力」は５位、前回５位だった「科学的応用力」は２位となり、いずれも順位を上げた。

　日本の読解力は１２年の４位を最高に、１５年に８位、１８年に１５位と順位を下げ続けた。２０年度以降に実施されている学習指導要領では思考力の育成を重視し、文部科学省は、授業改善が進んだことなどを成績回復の要因に挙げる。

　ＯＥＣＤは、コロナ禍での日本の休校期間が他国に比べて短かったことが影響したと指摘する。コロナ禍で実施された今回の調査では、学校閉鎖の期間が短い国・地域ほど平均得点が高い傾向がみられた。

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