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Saturday, September 3, 2022

ドコモ「5G SA」開始、その申込み方法と実効速度をチェックしてみた - ケータイ Watch

 ドコモの5G SA(Stand Alone)の一般向けサービスが8月24日からスタート。5G SAは、5G専用のコアネットワーク設備「5GC(5G-Core)」と、5G基地局を組み合わせて通信をする方式で、理論値としては下り最大4.9Gbps、そして上りでも最大1.1Gbpsと、受信送信ともに1Gbps以上となっている。

 ドコモの説明によると、推定低減率は下りで9%~17%、上りで17%~35%で、推定通信速度は下り441Mbps~833Mbps、上り送信時:187Mbps~385Mbpsになるとのこと。それでも上りで100Mbps以上というのは、動画などサイズの大きいデータを送る際に重宝する。

送受信供に理論値は「ギガ越え」だが、推定通信速度は下り441Mbps~833Mbps、上り送信時:187Mbps~385Mbps

 対応端末は、「Galaxy S22 SC-51C」、「Galaxy S22 Ultra SC-52C」、「Xperia 1 IV SO-51C」、「AQUOS R7 SH-52C」の4モデル。ただし「AQUOS R7 SH-52C」以外はソフトアップデートが必要だが、現時点では未配布のため使用できない。幸い筆者は「AQUOS R7 SH-52C」を購入して手元にあるため、早速5G SAの効果がいかほどのものかチェックしてみた。

「AQUOS R7 SH-52C」以外はアップデートでの対応待ち

申込手順

 まずドコモの5G SAを利用するには、オプションサービスの申し込みが必要。マイドコモから、「お手続き」→「データ通信」→「5G SA」へとアクセスして手続を進める。手続内容としては、5G SAに関する契約内容の確認や、使用している端末が対応しているかどうかのチェックがある。一応立て付けとしては有料のオプションサービスのため、その確認を行う。ただし、当面はキャンペーンで無料となっているので、別途料金はかからない。

マイドコモから申し込める
対応端末の確認などがある

 またマイドコモからは回線契約に紐付いている端末が、5G SAに非対応でもオプションの申し込みは可能。ただしドコモショップの店頭で申し込む際は、非対応機種だとオプションの申し込みはできないとのことなので、基本的にはマイドコモから申し込むのが良さそうだ。

非対応機種や回線に紐付いた端末がなくても、マイドコモからは申し込める

 ただしSIM(UIM)カードにも要件がありver.6(ライトブルー)以上が必要。ver.5(ピンク)以前のバージョンはSIMの再発行が必要となるので注意。ahamoはver.6扱いなので問題なし。今回はeSIMで契約。eSIM契約がどういう扱いになるのか不明だったが、オプション契約はできたので、まずはeSIMで試すことに。

左がドコモのver.6(ライトブルー)で、右がahamo(ブルー)。ちなみに最新のver.7はグリーン

実効速度はいかほど?

 現時点での提供エリアはドコモの公式サイトから公開されている。全体的に西日本、特に大阪に利用スポットが多く、関東圏では東京駅の「丸の内駅前広場」だけ。そこで丸の内駅前広場へ「AQUOS R7 SH-52C」を持っていって、速度チェックをしてみた。

自宅(横浜)から距離的に一番近いスポットは東京駅で、その次は富士山頂
丸の内駅前広場でテスト
SPEEDTESTアプリでは下り300Mbps、上り14.3Mbps
ドコモスピードテストアプリでは下り97.5Mbps、上り20.2Mbps

 結果は「速いといえば速いが、上りは(冒頭で触れた)推定通信速度にまったく届いてない」という状況。もしかしたらeSIM契約のせいかとも考え、ahamo契約の物理SIMで5G SAのオプションを申し込み、さらに速度チェックしてみたところ、物理SIMでもほぼほぼ同じような速度だったので、eSIMであることは関係なさそうだ。

広場の中央あたりで計測すると、下り729Mbps、上り40.5Mbpsになった
ドコモスピードテストアプリで一度だけ97.5Mbpsを計測したが、これでも推定通信速度には満たない

 時間をあけて半日ほど、20数回速度計測をしてみたものの、上りで100Mbpsを超える結果は得られなかった。アプリでチェックすると、SAでつながっている様子なので、現状5G SAでの通信速度は「丸の内駅前広場」だと、下りで300Mbps~800Mbps、上りで40Mbps~90Mbpsといった感じ。

 この結果についてドコモに確認したところ、次のような返答だった。

ドコモ回答

受信時最大4.9Gbpsは、技術規格上の最大値であり、実際の通信速度を示すものではありません。ベストエフォート方式による提供となり、実際の通信速度は通信環境やネットワークの混雑状況に応じて変化します。

参考までに、ドコモが独自で実施した調査では同じ計測地で下り1393Mbps、上り209Mbpsのような結果も出ています」

あらためて試すと2Gbps超

 そこで計測時間や計測サーバーの状況も関係してくる可能性も考え、再度計測テストを実施。今回は深夜0時過ぎと人の少ない時間を選択。さらに電波を受信しやすいように、ミニ三脚を使いアンテナ部分を覆わないようにホールドして、なるべく上空にかかげ計測してみた。

 するとドコモスピードテストアプリで下りこそ200Mbps~440Mbpsだったが、上りは300Mbps近くを計測。前回もドコモスピードテストアプリは下りが振るわなかったので、さらにSPEEDTESTで計測してみると、なんと下りは2Gbps越え。下りもドコモスピードテストアプリと同じく300Mbpsに迫る結果が出た。

ドコモスピードテストアプリでは全体的に下りが振るわなかったが、上りは300Mbpsに迫る速度を計測
SPEEDTESTでは2128Mbpsと2ギガ越えで、下りも281Mbpsと推定通信速度内になった。
アプリで確認してみると、SAでつながっているようではある

 現時点での対応スポットはそこまで多くなく、対応端末も少ない。また現状無料とはいえ、申し込みの見返りとしての実行通信速度は、爆速の場合もあるものの条件次第といったところ。対応スポットが近くになかったり、対応端末を持っていないユーザーが慌てて準備をする必要はまだなさそうだ。

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