理工学研究科応用化学専攻博士前期課程の水上大地さん(2022年3月修了)、理工学部教授 不破春彦らの論文が、化学分野のトップジャーナルの一つである独化学会誌Angewandte Chemie International Edition誌(impact factor: 15.336)に掲載され、その号のフロンティスピースを飾りました。本論文では、従来は20段階以上の多段階を必要としたマクロリド(注1)の合成について、独自に開発した触媒的連続型反応を用いて高効率化できることをモデル系の実験で示し、実際に抗腫瘍性マクロリド天然物(−)-exiguolideの全合成をわずか13段階で達成したことを報告しています。本論文で報告した合成法は汎用性が高いことから、今後さまざまなマクロリド系化合物の合成を効率化しうると期待されます。本論文は注目論文としてSynfacts誌でもハイライトされています。
注1:マクロライドとも呼ばれる。12個以上の原子からなる大環状ラクトン骨格を有する化合物の総称。天然由来のマクロリドは、感染症治療薬や抗悪性腫瘍薬のシーズとして重要である。
【掲載論文】 Angewandte Chemie International Edition 2022, 61, e202202549.
【著者】 D. Mizukami, K. Iio, M. Oda, Y. Onodera, H. Fuwa*
【タイトル】 Tandem Macrolactone Synthesis: Total Synthesis of (−)-Exiguolide by a Macrocyclization/Transannular Pyran Cyclization Strategy
論文URL: https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/anie.202202549
Synfacts誌URL: https://www.thieme-connect.com/products/ejournals/abstract/10.1055/s-0041-1738024
天然物有機化学研究室URL: https://sites.google.com/g.chuo-u.ac.jp/npc/
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