自動車のゴム部品をつくる住友理工(名古屋市)が、年齢を重ねて心身の機能が弱くなる「フレイル(虚弱)」の検査に一役買っている。自社の技術も生かし、身体の状態を「見える化」。高齢者に早めの対策を促している。
10月中旬、小牧勤労センター(愛知県小牧市)では、地域の高齢者が、身長や体重、握力や歩行速度などを計測した。運営スタッフがその様子を見て、結果をタブレット端末に入力。終了後には、「疲労度」や「身体的活動の低下」などの五つの項目の評価をA4サイズの紙にまとめ、参加者に示した。参加した80代女性は「最近は動くのが面倒くさいと感じることが増えていたが、改めて自分の状態がよくわかった」と話した。
「フレイル」の評価アプリを九大と開発
フレイルは、介護が必要になる手前の段階にあたり、早めに異変に気づいて手を打てば、健康な状態に戻れるとされる。住民の健康への意識が高まれば、医療費を抑えることにもつながり、フレイルの検査に力を入れる自治体は増えている。研究戦略推進室の日比野真吾室長は、「(衰えを)自分ごととしてとらえてもらうための大人の体力測定だ」と説明する。
この検査で使う「評価アプリ」を、住友理工は九州大学(福岡市)と共同開発した。九大が評価基準をつくり、住友理工は評価をわかりやすく示すためのシステムづくりを担った。日比野氏は「改善点を明確にすることで、目標ができる」と話す。2018年からは、九大とともに、福岡県糸島市で検査を実施。実用性を高めるために、今年からは工場を置く小牧市で、一部地域の65歳以上を対象に検査を始めた。
ゴム技術も応用
検査には、自社開発した「足…
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