
【11月27日 Xinhua News】中国石油大手の中国石油化工集団(シノペック・グループ)はこのほど、原油をエチレンやプロピレンなどの化学品に直接変換する「軽質原油の分解によるエチレン製造技術開発・産業応用」の実験に成功したと発表した。原油の水蒸気分解(スチームクラッキング)技術の産業応用実現は中国で初めて。中国石油化学産業のモデルチェンジ・グレードアップ、二酸化炭素(CO2)排出量ピークアウトとカーボンニュートラル(炭素中立)目標の達成を後押しする上で重要な意義がある。
同集団の王子宗(Wang Zizong)副技師長によると、水蒸気分解技術は原油を化学品に変換する技術の一つで、従来の精製工程を経ずにエチレンやプロピレンなどに原油をそのまま変換できる。小麦を小麦粉に加工せずにパンをつくるのに似ている。生産プロセスを短縮し、生産コストを引き下げられるだけでなく、エネルギー消費とCO2排出も大きく削減できる。
同技術の産業応用に成功しているのは世界で米石油メジャーのエクソンモービルとシノペック・グループの2社だけ。この技術を応用すれば、原油100万トンから化学品50万トン近くを生産できる。うちエチレン、プロピレン、軽質芳香族炭化水素、水素など高価値製品が40万トン近くを占め、技術全体は世界の先端水準に達している。
エチレンは化学工業品の基礎原料で、一国の石油化学工業の発展レベルをはかる重要な物差しとされる。エチレンやプロピレンの生産に必要な原料は通常、精錬所の原油精製加工を経なければならず、生産プロセスが長い。
王氏によると、同集団は今後、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)にある傘下の塔河錬化で、原油の水蒸気分解による年産100万トンのエチレンプラントの技術開発と工学設計を行い、原油による化学品製造の産業実証実験装置を立ち上げる。大型エチレンプロジェクトの計画では原油の水蒸気分解を重要な技術候補とし、業界の需給緩和や企業のモデルチェンジ・グレードアップを力強くサポートし、CO2排出量ピークアウトとカーボンニュートラルの目標達成への貢献を図るとした。(c)Xinhua News/AFPBB News
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