3700年前ごろの古バビロニア(現在のイラク)の遺跡から見つかった粘土板に、数学の「三平方の定理」を使った正確な直角三角形が描かれていたことがわかった。幾何学が進んでいた当時のバビロニア人が、土地の測量に定理を応用していたことを示す証拠という。豪ニューサウスウェールズ大の数学者が3日、国際誌に発表した。
粘土板に「直角三角形」 数学者が解明
三平方の定理は、直角三角形の斜辺の長さの2乗は、他の2辺の長さの2乗の和に等しいというもの。中学校で学ぶ幾何学の代表的な定理の一つで、式で表すと「aの2乗+bの2乗=cの2乗」となる。紀元前6世紀に古代ギリシャの哲学者ピタゴラスが発見したとされ、「ピタゴラスの定理」とも呼ばれる。ただ、これまでの研究から、バビロニア人はピタゴラスより1千年も早く定理を理解していたことが明らかになっていた。今回の発見で、直角を必要とする実際の測量などに知識を応用していたことも確認されたことになる。
ニューサウスウェールズ大のダニエル・マンスフィールド上級講師が分析したのは、メソポタミア文明の古バビロニア時代(紀元前1900~1600年前)に作られた円形の粘土板(直径10センチほど)。1894年にイラクで発掘され、トルコの博物館に保管されているのを2018年、ダニエルさんが見つけた。
くさび形文字や図形が刻まれた粘土板を解析したところ、3辺の長さの比が「5、12、13」の直角三角形と、「8、15、17」の直角三角形を二つ合わせた長方形が確認できた。それぞれの辺の長さや面積も記されていた。土地の契約に関する記述もあることから、畑を分割した時の「図面」とみられる。
では、どうやって正確な直角三角形を描いたのか。そのヒントは、同じ時代の遺跡から見つかり、すでに分析されている別の粘土板に隠されている。
■「三角関数表」も存在 測量…
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