
遺伝子を狙った通りに切断したり、別の遺伝子を挿入したりできる技術だ。欧米の女性研究者2氏が、細菌がウイルスから身を守る仕組みを解明、ゲノム編集に応用できることを示した。
2012年に共同で開発した手法は、従来より効率的に遺伝子の改変ができ、精度も高い。難病の治療、農水産物の品種開発などへの応用研究が世界中で進む。
画期的と評価される技術は一方で、人の生命や生殖に関わる重い倫理的な課題をはらんでいる。将来性とともに負の側面にも目を向けていかなくてはならない。
一昨年、中国の研究者がゲノム編集を使い、エイズウイルスに感染しないよう遺伝子を改変した受精卵から双子を誕生させたと公表した。各国の研究者に衝撃が広がり、強い批判が起こった。
受精卵の遺伝子改変は、親の望む容姿や体質を持って生まれてくる「デザイナーベビー」も可能にする。意図しない改変が起これば影響は子孫に及びかねない。
米科学アカデミーなどの国際的専門家組織は先月、受精卵にゲノム編集を施す技術は未熟で、現段階では行うべきでないとの報告をまとめた。受精卵への応用に学術分野から国際的な統一見解が示されたのは初めてだった。
世界保健機関(WHO)も医療への応用に関わる国際基準作りの作業を進めている。急速に進む技術に対し、安全で倫理的な活用はどうあるべきか。世界共通のルール作りが急がれる。
ゲノム編集は食品の世界にも変革を及ぼしている。農水産物の品種改良を大幅に早め、望み通りに作り出せる。国内でも健康成分の多いトマト、アレルギーの起きにくい卵などの開発が進む。
政府も市場流通を後押しする構えで、厚生労働省に情報を届け出さえすれば厳格な安全審査なしに販売を認める方針だ。
消費者には遺伝子組み換え食品と同様の規制を求める声もある。安全性が確保されるのか。不安を招かない方法を検討すべきだ。
世界の研究者間ではゲノム技術の特許を巡る訴訟も起きている。医療などの分野で巨額利益が確実視されることが背景にある。
企業や政治の思惑と結びつき、安全面の課題が脇に押しやられることはないか。そのことにも注視していかなくてはならない。
(10月9日)
"応用" - Google ニュース
October 09, 2020 at 07:27AM
https://ift.tt/2SFr9di
社説 ゲノム編集 倫理を置き去りにするな - 信濃毎日新聞
"応用" - Google ニュース
https://ift.tt/2RdYJHB
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
No comments:
Post a Comment