
八重洲ブックセンター本店
ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測している八重洲ブックセンター本店だ。訪れたのは緊急事態宣言が出て7日目の14日。近くの東京駅構内も八重洲の街も歩く人の姿は少なく、来店客はめっきり減っている。そんな中、新刊の中で勢いがあったのは、仕事が速くなる原則やメソッドをわかりやすくまとめた仕事術の本だった。
時間管理術を自ら研究
その本は石川和男『仕事が速い人は、「これ」しかやらない』(PHP研究所)。著者の石川氏は建設会社経理部の社員としてキャリアをスタートし、自ら効率的な時間管理術を習得、その研究と普及を時間管理コンサルタントやセミナー講師として進めるほか、建設会社役員、税理士、大学講師も掛け持ちするというマルチなビジネスパーソンだ。かつては夜11時までの残業が当たり前だった自分が仕事が速い人に変わった体験をもとに仕事が速い人の行動の要点をわかりやすくまとめている。
まず語られるのが7つの原則。「あらゆることに期限を決める」「5秒で動く」「動きながら考える力を持つ」「すべての仕事を細分化する」「他人の時間を上手に使う」「仕事は時給で考える」「やらないことを決める」がその7つだ。
これらの原則をもとに、より具体的なスキル、メソッドを指南していくのが2~6章。2章では、朝イチの仕事のやり方、タスクを管理する「やることノート」の活用法、「付箋紙でタスク管理するな」といったタスク処理メソッドが紹介される。3章ではコミュニケーションに焦点を当て、4章はチームでの仕事の仕方、5章ではクリエーティブな仕事のやり方、6章では生活習慣やメンタル、読書術まで視野に収める。
説得力ある体験談
自身の体験談を織り交ぜた語り口が本書の読みどころだ。例えば、ポモドーロ・テクニックという時間術を紹介するくだり。世界的に広まっている「タスクを25分続けたら5分休憩する」という仕事に集中する時間術で、一人で仕事をするときにはとても有効だったとの自身の体験が語られる。昨今のテレワーク状況に取り入れたくなる小技だが、日本のオフィスで実行する場合は5分の休憩を見とがめられたり、25分の間に同僚から声をかけられたりしてうまくいかないという。これもまた体験談で、その場合「14分間仕事に集中し、1分間休憩する」とアレンジすると効果的と自身で加えた改良点も付け加える。こうした細かい目配りが本書の説得力を増している。
受験参考書のように2色刷りで、強調したいポイントは赤い印字や赤の傍線で示され、要点がつかみやすい編集も読者をひき付けているようだ。「年度替わりの時期ということなのか、店頭でよく売れている」とビジネス書を担当する川原敏治さんは話す。ふだんどおりに仕事をするのが難しいこのタイミングで、仕事の仕方自体を見直してみるのにちょうどいい本なのかもしれない。
(水柿武志)
NIKKEI STYLE
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